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活動レポート

答えは講師からは出しません。参加した方が、自分の中から見つけて帰る。

Reports from the field

活動レポート

答えは、講師からは出しません。参加した方が、自分の中から見つけて帰る。どの研修も、この順で進みます。

1思い浮かべる

自校の、自分の「あの子」を一人。話は、そこから始まります。

2見立てる

班で理由を出し合い、分けてみる。見ている場所の違いに気づきます。

3体験する

教育漫才のネタを、その場でつくって披露。説明より、腹落ち。

4決める

「明日の一つ」を、自分の言葉で書いて帰ります。

班で付箋を出し合う校長・副校長・教頭の先生方(イラスト) 📍 徳島県
班で付箋を出し合う ――「あの子の足が止まった理由を、出せるだけ」(写真をもとにしたイラスト)
研修レポート

「不登校等を生まない 笑顔あふれる学校づくり」

見つけて、動く。自校の「あの子」から始める150分
日時2026年9月16日(水)13:10〜15:40主催徳島県教育委員会(学校リーダー研修「学校マネジメント」)会場徳島県立総合教育センター対象小・中・高・中等・特別支援学校の校長・副校長・教頭 約80名

学校が挙げる不登校の要因は、「やる気が出ない」「生活リズムの不調」。子ども本人が挙げるのは、「先生のこと」「友達のこと」。同じ子を見ていても、見ている場所が違います。

理由を「本人・家庭」に置くか、「環境・関係」に置くか。その置き場所で、学校が打つ手は変わります。この150分は、校種の違う4人が一つの班になり、それぞれが自校の「あの子」を一人、思い浮かべるところから始めました。答えは、講師からは出していません。すべて、先生方の中から出てきました。

150分の流れ(六つの段)

  1. 一 知る見立ての、ズレに出会う
  2. 二 見立てる理由を、自分たちで分ける
  3. 三 止める言葉で始まるいじめを、言葉で止める
  4. 四 動く教育漫才を、体でつくってみる
  5. 五 支える担任を、一人にしない
  6. 六 決める学校として → あの子に → 管理職として
約80名が班ごとに座る会場(イラスト)
約80名が、校種の違う4人ずつの班に

会場に残った言葉

安心が先、学びは後。
共有していなければ、ないのと同じです。
決断は、校長の責務。困ったら、一人で抱えずに相談する。
Voice — 参加者の声

こんなに皆さんが笑顔の研修は、初めてでした。

研修の直後、振り返りに39件の声が寄せられました。その一部をご紹介します。

不登校の理由を、家庭の問題、本人の問題としていたように思います。学校でできることを、全教職員で考え、共有し、その子の将来を思い、関わっていきたいと思いました。

学力をつけることも大事だが、それよりも心理的安全を確保することを優先するというのが心に響きました。まずは、短くてもいいから毎日みんなに声をかける。これなら簡単にできる。

素晴らしい経験をしました。校長は孤独だと感じることも多かったですが、新しくコンビができ、これから次のネタづくりです(笑)

教育漫才を体験することで、たくさんの教育効果が期待できることがわかりました。はじめは抵抗があると思いますが、やってみるとその良さがよくわかると思います。

学校に行けないなどの不登校生徒が増えてきているように感じます。それは脳が「危険」と判断している証拠であり、学校を「安全」な場所とするための手立てが必要だということを改めて感じました。

昔のことを振り返って、そのときのなにもできなかったことを思い出しましたが、そのときのことも彼の未来につながっている、そう思えると楽になりました。

管理職が笑顔でなければ、先生方や生徒、保護者との関係がギスギスしてしまう。校長は太陽になるように明日から気を付けます。

「共有していなければ、ないのと同じです」「安心が先、学びは後」「教育漫才でオチが上手いことハマった時の達成感」という言葉と気持ちをお土産に、明日から取り組みたいと思います!

――研修後の振り返りより(お名前は伏せ、一部を抜粋しています)

「こんなに皆さんが笑顔の研修は初めて」。講評でいただいたこの一言が、150分のすべてです。

いじめの四層構造のスライドを示して話す田畑栄一 📍 東京都・池尻大橋
「いじめは『四層』でできている」── 被害者・加害者・観衆・傍観者の輪を示して
研修レポート

スクールソーシャルワーカー等の皆さんと

「関係性をつくる」を、教育漫才で体験した130分
日時2026年8月19日(水)午前(130分)会場東京都・池尻大橋(渋谷駅のとなり)対象スクールソーシャルワーカー等の皆さんお声かけ米川和雄先生(名古屋市立大学大学院)

まず心に残ったのは、参加された皆さんの姿勢でした。日頃から、子どもや保護者との面談に携わっておられるからでしょう。笑顔、相手を受け止めるうなずき、温かな表情がとても自然で、会場全体が、柔らかな雰囲気に包まれていました。「うなずく」という何気ない行為にも、相手を安心させ、話を引き出し、関係をつくる大きな力がある。そのことを、改めて教えていただきました。

研修では、SC・SSWの学校での立ち位置から始めて、いじめの問題、不登校の要因、子どもたちを取り巻く課題にどう向き合うかを、皆さんと一緒に考えました。その手がかりとして置いたのが「関係性をつくる」こと。そして、その具体的な道具としての教育漫才です。ネタづくりに取り組んでいただき、最後はプレゼンまで。温かい笑いと、拍手。これが、会場の空気を変えていきます。この瞬間が、なんとも言えず、好きだなぁ……。当日は、ディレクターの近藤さんも参加してくださいました。

Voice — 参加者の声

体験させて腹落ちさせないと、本当にはわからない。

研修のあと、米川先生を通して感想が届きました。みな「体験」のことを書いていました。

いくら大人が丁寧に説明しても、体験させて腹落ちさせないと本当にはわからない。その通りだと思いました。
(大阪・SSWr)

縁のない分野で、20分で笑いを考えるなど到底無理と思っていましたが、「やってみれば、できるんだー」の体験が新鮮でした。
(神奈川・SSWr)

まず、私自身がSSWrとしてエンパワメントされました。
(東京・SSWr)

基本のルールがあるから、温かい笑いという安心感を体験できる。いじめ・不登校の予防になる、がとても理解できました。
(神奈川・SSWr)

不登校になってから会うことが多い。そうなる前に関わる視点で動いていきたい。
(東京・SSWr)

正解主義の授業ではなく、温かい笑い、全員が参加して漫才。実際に体験してみて、その大切さを実感できました。
(参加者)

漫才の場にいなかった方からは、「参加したかったー。皆さん、興奮冷めやらぬ感じでした」という声も。

『概説 スクールソーシャルワーク:理論と実践の基盤』(明石書店)表紙

米川和雄先生が編集・執筆された『概説 スクールソーシャルワーク:理論と実践の基盤』(明石書店)の323ページに、私の不登校対応の実践を「教室渋りの学校側の指導方針モデル」として掲載していただきました。学校の外から子どもを支える人たちの教科書に、学校の側の実践を置いていただけたことを、ありがたく思っています。

明石書店の紹介ページ →

「関係性をつくること」は、学校づくりでいちばん大切なテーマの一つ。改めて、そう感じた一日でした。

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